チューニングtuning

クラブ員から寄せられたチューニングレポートのページです。
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MSRキャブレター

まず、MSRって何でしょうか?MSRとはマツオカが販売している、 ミクニ製スライドバルブキャブ(モデル名HSR)を 自動車用にアレンジしたキャブの事です。 おそらくMSRのMはマツオカのMと推測します。 L型に関して言えば、キャブはやっぱりソレックス、 そしてウェバー、最近はOERやインジェクションも有りますが、 三國ソレックスキャブは数年前に製造廃止となってから 何かと入手が厳しい状態です。 ウェバーやOER等な今日でも新品が買えたりしますが、 ソレックス同様、バタフライ式にてやっぱりデザインが何十年前で古いです。 そこへ来てMSRはバイク用キャブとして最近開発された スライド式バルブのキャブレターで、使い方と構造さえ理解してしまえば、 値段的にもソレックス、ウェバーと同じだし、性能的にもソレックス以上 (と私は感じる)で下から上までグズつかずに回せるし、 見た目も皆と一味違うし、十分に選択肢に入れて良いと思います。 そんなに小難しいキャブでは有りませんので、初心者でも短期間で ある程度までなら使いこなせる様になりますので安心してください。 私はSUキャブからソレックスもウェバーも経験しないまま イキナリMSRに着手し、今ではドラッグレースにも参戦している位まで 使いこなせていますし、今作成中の待ち乗り用2号車もMSR仕様で作って いますので、ある程度の質問にはお答え出来るかと思いますので、 下記にてMSRの基本的な構造とセッティングの出し方、 そしてパフォーマンス的な事を書いてみたいと思います。

基本的構造

まず構造や調整の話に入る前に、MSRや京浜FCR等のフラットバルブキャブは、 元々がバイク用設計な為、小加工して車に装着の場合、メインジェット交換は キャブごとインマニから外さないと交換出来ません。 マジで?超面倒くさいじゃん、と思う貴方、ソレックスやウェバーと全く違い、 MSRは簡単にキャブごと取り外し出来ます。 慣れればキャブ外しに5分も掛かりません、大した事ないです。 MSRキャブの外見ですが、MSR42と45は外見上同じです。 48は一回り大きいボデイになっています。 ソレックス等のサイドドラフトキャブとは違い、MSRは縦長な形をしていますので、 L型の様なターンフローエンジンだとキャブが縦長だとそれだけタコ足に接近する訳ですが、 MSR専用インマニはマニ自体の長さがソレックスマニ等と比べると長く出来ているため、 タコ足との距離を稼げています。残念ながらMSR専用インマニは相当数が出なかったのか、 今日すでに製造廃止な為、代理手段としてソレックス用インマニにゴムの下駄を履かせて 使ってくださいと今は言われてしまいますが、下駄の分だけキャブが前に出る為タコ足との 距離を稼げるので、よっぽどの事が無い限りタコ足とは当らないと思います。 懸念されるキャブ頭とボンネットとのクリアランスですが、S30にMSR42/45なら余裕です。 指1本以上隙間が確保出来ます。ただ、MSR48は先程も言ったように1周り大きいボデイな為、 ボンネットに当たるので加工しないとボンネットが閉まらないと言う話を耳にしています。 仙台ハイランドのゼロヨンで常時トップを走る方がMSR45ですので、 45でも性能的には十分間に合うと思うので、切った貼ったして悩むよりも42か45にして しまった方が良いのではないか、と個人的には思います。 ただ、MSR48のデータが皆無な為、48のポテンシャルが気になる所ではあります。 構造的にスライドバルブキャブはその名の通り、バルブがスライド式に上下して スロットル開度を調整します。その為エンジンが掛かっている時には振動でスライドバルブが カチャカチャ鳴ります。気になる人には気になる音かもしれませんが、これは構造上仕方無いです。 私には良い音に聞こえます。 ソレックス等ではバタフライ式にスロットル開閉していますので、 構造が全然違うのが解ると思います。

機能的にMSRは大きく2回路に分かれます。 アイドリング回路(パイロットシステム)はアイドリングからアクセル1/4開度までと メインシステムはメインシステムはアクセル1/16から上です。 パイロットシステムはパイロットジェットとエアスクリューにて調整が出来ます。 私の場合、3.1リッターアルゴンヘッドのフルチューンエンジンですが、 MSRキャブを買った状態でポン付けでも新エンジン掛かっただけではなく、 ビシッと800回転アイドリングしていました。今でもパイロットジェットは替えていませんが、エアスクリューで同調だけ取って アイドリング時空燃費(A/F)12.9~13.5位出ていますので、良しとしています。

メインシステムには大きく分けて3つ調整部分があり、
①1/16スロットル開度~1/4スロットル開度まではニードルジェットにて
②1/4から3/4まではジェットニードルにて
③3/4から全開域はメインジェットにての調整となります。

簡単に言うと、低速から中域に掛けてはSUキャブの様にニードルジェットで調整、 全開域はソレックスの様にメインジェットで調整します。 ニードルジェットは高さを変えたり、太さを変えたりして燃調を取ります。 その他、加速ポンプがあり、何処でどれだけ効かすかを調整出来ますし、 サイドドラフトキャブとは異なり、加速ポンプを完全に殺してしまう事も出来ます。 設定燃圧ですが、MSRは燃圧が殆ど無くほぼゼロに等しいです。 バイク等はキャブの上が燃料タンクで、重力で燃料送っていたりする為、 燃圧なんて掛からないんですよね。マツオカ指定燃圧は0.015~0.018Mpaですが、 経験上0.010以下だとエンジン掛かりませんし、 逆に0.020位を越えると燃料がキャブから噴出してしまいますので 調整範囲が物凄く狭い、逆に言うと燃圧が凄くシビアに出てしまいますので 十分に気をつけて下さい。

私はゼロヨンメインな為、高回転で万が一燃料が足りなくならない様に 保険的な意味で二スモポンプを2基並列掛けで使っていますが、1基でも十分な気がします。 FJポンプやホーリーのポンプでは燃圧が落とし切れない為、ニスモポンプ又は 純正キャブ用電動ポンプ(ニスモポンプと外見一緒ですが)が良いと自分は思います。 パフォーマンス的には、仙台ハイランドのゼロヨントップグループの方も MSR45で11秒3を切っていますし、自分も素人ながら12秒前半で走れて居ますので、 ポテンシャルは相当高いと思います。MSR45は45mmですが、寸胴で45mmなので、 ソレックス50見たいに、インナーベンチュリーで43mmに絞られていない為、 考え様によってはMSR45の方がソレックス50よりも大口径キャブって考えられるかと思います。 それとMSRはソレックスみたいに何十年と積み上げてきたノウハウが無く、 使っている人自体が極少数なので、ある程度自分で道を切り開いて行かないと駄目ですが、 利点としてはジェット&ニードル類が町のバイク屋等で普通に在庫品として売っているし、 いざとなればバイク乗りの人に診て貰う事も可能なので、 そういう利点もあると思います。そして何より、見慣れない形と音の為、 ミーティング等で注目を集めます。

S30ZCAR.JP 会員 E・H

  • ソレックス、ウェーバーとは異なるキャブレターの興味深いレポートです

和光ヘッド

今一番速いL型(S30 NA)なのは皆さんご存知だと思います。 ただ、広告を見てもほとんど方の第一印象は 『すげ~高い!!』 『自分でやった方が安い』とかだと思います。 (自分も恥ずかしながらそうでした) 今回自分はWAKOさんのヘッドを購入しました。 では、なぜ購入に踏み切ったかをお話したいと思います。 まずヘッドを作りる工程を考えて見ましょう。 AW誌でも紹介されていますが、ざっくりと説明して

①アルゴン溶接で肉盛
②バルブスティム抜き取
③シートリング入れ替え
④上下捨て面研
⑤ポート研磨
⑥水圧検査
⑦バルブガイド入れ替え+内部リーマ加工
⑧シートカット
⑨燃焼室加工+容積測定
⑩最終面研 上下

工程を書くと分かるのですが、⑤と⑨は自分出来ますが 他はすべて機械加工屋さんの仕事です。 プライベートで行えるのは凄く少ないのが分かると思います。 そこで考えていただきたいのが 『機械加工』という所が凄く問題と自分は考えています。 それはなぜかと言うと 僕らはクリアランスを確認するのみしか出来ません。 また、厳密な確認は素人では方法がありません。 自分も何機かエンジンを組みましたが、 『測定器具』が結構問題で ダイヤルゲージやシリンダーゲージなどは 人の体温で誤差がでます。 当然気温でも、 熟練でなければ正確に測るのは非常に難しいところで、 機械加工屋さんを信じるしかないのが状況です。

そこで問題になるのは 加工屋を信じると言うのは出す人によって 仕上げが違う可能性が高い ということです。 そりゃ~頻繁に出してシビア注文をしている人と、 たまに出す素人と比べれば当然ですよね 次に、再度工程を考えていただくと分かるのですが ⑤ポート研磨で水穴に貫通したのを⑥の水圧検査で発覚すると 運が悪いとヘッドお釈迦です 当然そこまでの機械加工屋の工賃はかかるので (ちなみに加工費だけで20万超) その時は 泣くしかありません!! (実際過去に経験あります。) また、毎年エンジン組むような人は極稀で、 測定器具を買うくらいなら頼んだ方が安い可能性はあります。 上記の事を踏まえ考えると、WAKOのヘッドは良心的な価格設定です。 特にポート関係は素人ではとても無理な形状です オーダーしてから一年位掛かりましたが(笑) 燃焼室とポートはハンドメイドの割合が非常に高い分と 順番待ちも含め仕方がないと思います。

人それぞれの考えがありますが、一度強烈なエンジン乗ると 脱出できなくなります。 また、L型エンジンは基本的にステップアップが利きません。 面研したヘッドはベースとはなりませんし ポートを削った物も然りです。 今後の計画をもって一気にエンジンを作るのが 結果的に一番コストが掛からないと思います。 一つの選択肢として考えていただければと思います。

S30ZCAR.JP会員 T・S

  • このレポートは特定のショップまたは製品を宣伝する目的ではありません
    あくまでも会員の体験という事をご理解下さい

リヤメンバーポン付け補強

構成パーツ

①S14シルビア/180SX リヤメンバーサポートバー ロア2本
(オークション)にて送料込みで13500円で入手。
②カーマホームセンターで7Tボルト(M10×50,P1.25、)4本で336円で購入。
③同店で、M10用ステンワッシャー4個を72円で購入
④バイクパーツ屋で汎用カラー(ジュラルミン)M10用25ミリ4個を966円で購入。
⑤その他、手持ちのM10のスプリングワッシャー4個

取り付け

ロアーム取り付けステー(デフメンバー)の外側のボルトをはずし、 シャーシ側からM10ワッシャー、汎用カラー、メンバーサポートバー、 スプリングワッシャー、ボルトの順で取り付けるのみです。

効用

リヤのショックアブソーバーがワンランク高価な物になったような感じ、 路面によく追従するようになった感じ。 旋回時、フロントが素直に曲がっていくようになった。 リヤのブレイクが唐突に来ないで、穏やかになった。

総評

価格の割りに効果抜群! コストパフォーマンスはロールバーを取り付けた時よりなどより、かなり高いでしょう!

S30ZCAR.JP  会員 N・M

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